- 相続対象の遺産内容について
- 祖父が亡くなり、長男(叔父)と長女(母)が相続人となっています。
祖父は死亡するまで、5年ほど認知症を煩い、入院しておりました。
長男は遠方におり、長女が祖父の面倒を見ておりましたが、その際の必要費用は祖父の口座から費用を引き出して使っておりました。実際問題として、その内訳を現在となっては分からない状態にあります。
長男と長女の間での遺産協議が不調となり、今度調停が実施されることとなりました。長男側の主張としては、遺産が少なすぎるため、長女が不当に利用したのではないかということです。また、もう一点として、長女が住んでいる家が祖父のものであり、相続対象となっているのですが、長男側は出て行って売り払えという主張です。
確認したいのは以下の3点です。
・上記の状態において、遺産総額はどこまで明確にしなければいけないのでしょうか?
・相続対象の住宅について、分割する場合に住んでいる人間はどうなるのでしょうか?
・調停において、弁護士を雇った方がよいのでしょうか? - yoshimuranrさん2010年05月03日
2010年05月06日
1 「遺産総額をどこまで明確にしなければ
いけないか」という質問の趣旨は,祖父の口座
から出て行った部分をどこまで明確にしなけれ
ばならないか,という意味だと思いますが,長
女からすれば,内訳がわからない(少なくとも
横領はしてない)ということでしたら,それ以
上,明確にしようがないということになります。
長男がそれを不満に思うのであれば,調停とは
別に,長男が原告となって,訴訟で決着をつけ
るしかありません。長男の方で,長女が横領し
た額を,主張立証することになります。
相続開始時に口座に残っていた残金だけは,と
りあえず分割の対象にするという合意が成立す
れば,その部分についてのみ,分割協議を対象
となり,分割協議の対象としないといことであ
れば,双方が,法定相続分に基づいて分割され
た預金債権を取得することになります。
長女の立場からすれば,わからない以上,放っ
ておけば,少なくとも,不動産については,遺
産分割調停の手続は進みます。
2 長女が祖父の家を分割により取得すれば,
そのまま住み続けることができますが,ほかの
者が取得することになると,借家権等の権限に
より対抗できる場合でないと,住み続けること
は困難です。
分割方法は,基本的には,現物分割ですが,そ
れができない場合,代償分割が認められており,
長女が代償金の支払資金を用意できるのであれ
ば,審判になっても,長女が家を取得できる可
能性は大きいと思います。
裁判所が査定する不動産評価に基づいて算出さ
れる代償金を支払う意思を明確にしておく必要
があります。
3 権利を最大限実現したいのであれば,弁護
士を雇った方がいいのは当然ですが,とりあえ
ず,弁護士に相談をして,費用等も聞いてみて,
決めればいいでしょう。
いけないか」という質問の趣旨は,祖父の口座
から出て行った部分をどこまで明確にしなけれ
ばならないか,という意味だと思いますが,長
女からすれば,内訳がわからない(少なくとも
横領はしてない)ということでしたら,それ以
上,明確にしようがないということになります。
長男がそれを不満に思うのであれば,調停とは
別に,長男が原告となって,訴訟で決着をつけ
るしかありません。長男の方で,長女が横領し
た額を,主張立証することになります。
相続開始時に口座に残っていた残金だけは,と
りあえず分割の対象にするという合意が成立す
れば,その部分についてのみ,分割協議を対象
となり,分割協議の対象としないといことであ
れば,双方が,法定相続分に基づいて分割され
た預金債権を取得することになります。
長女の立場からすれば,わからない以上,放っ
ておけば,少なくとも,不動産については,遺
産分割調停の手続は進みます。
2 長女が祖父の家を分割により取得すれば,
そのまま住み続けることができますが,ほかの
者が取得することになると,借家権等の権限に
より対抗できる場合でないと,住み続けること
は困難です。
分割方法は,基本的には,現物分割ですが,そ
れができない場合,代償分割が認められており,
長女が代償金の支払資金を用意できるのであれ
ば,審判になっても,長女が家を取得できる可
能性は大きいと思います。
裁判所が査定する不動産評価に基づいて算出さ
れる代償金を支払う意思を明確にしておく必要
があります。
3 権利を最大限実現したいのであれば,弁護
士を雇った方がいいのは当然ですが,とりあえ
ず,弁護士に相談をして,費用等も聞いてみて,
決めればいいでしょう。
2010年05月11日
遺産総額は、どこまで明確にしなければいけないでしょうか、との御質問ですが、その質問自体、何か不自然なものを感じます。どこまで、ではなく、全て明確にすべきことです。
相続財産である住宅に住んでいる母も相続人の1人ですから、住む権利はあります。但し、もう1人の相続人は、売って自己の相続分を確保したいというのも権利です。
従って、どうするかを2人でよく話し合って決めるべきで、その話し合いの場が調停の場となったわけで、むしろ、調停員が仲に入ってくれるので良かったのではないですか。
弁護士を頼んだ方が良いかとの御質問ですが、それはその方が良いでしょう。
弁護士 山城 昌巳
相続財産である住宅に住んでいる母も相続人の1人ですから、住む権利はあります。但し、もう1人の相続人は、売って自己の相続分を確保したいというのも権利です。
従って、どうするかを2人でよく話し合って決めるべきで、その話し合いの場が調停の場となったわけで、むしろ、調停員が仲に入ってくれるので良かったのではないですか。
弁護士を頼んだ方が良いかとの御質問ですが、それはその方が良いでしょう。
弁護士 山城 昌巳
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